動作のしくみ
運転モード
CAN-Ethernet ゲートウェイ
標準 TCP/IP ソケットからのシンプルな ASCII プロトコルを使用して、Windows、Linux、VxWorks または QNX ベースのシステムや組み込みシステムから直接アクセスすることができます。また、CAN-Ethernet ゲートウェイとして、LAN またはインターネットで 4 つの独立した CAN システム(2 つの CAN FD)に簡単かつ柔軟にアクセスすることができます。
PC インターフェース
製品に含まれる Windows 用 VCI ドライバーを使用して、CAN@net NT を Ixxat CAN PC インターフェースのように動作させることが可能です。canAnalyser などの VCI ベースの Ixxat ツール製品、また VCI ドライバーベースのお客様固有のアプリケーションと共に使用することができます。VCI CAN ドライバーは、最大 128 台の CAN@net NT と同時に通信可能です。

CAN-Ethernet-CAN ブリッジ
最大 4 台の CAN@net NT 420(CAN@net NT 100/200 は 2 台)を使用して、1 台につき最大 4 つの独立した CAN チャネル(CAN@net NT 200 の場合は CAN チャネル 2 つ、CAN@net NT 100 の場合は CAN チャネル 1 つ)を持つ CAN-Ethernet-CAN ブリッジを構築することができます。これにより、既存の Ethernet ベースの通信インフラを使用して、長距離の CAN システム間で TCP/IP による CAN メッセージの交換が可能です。また CAN システムをセグメンテーションすることで、システム全体の信頼性と安定性が向上します。

機能
フィルタリングと多重化
マッピングテーブルにより、すべてのチャネル間のメッセージ交換をかなり柔軟に設定することが可能です。CAN と CAN FD メッセージにフィルターと変換のルールを適用することができ、結果として、関連メッセージのみ他のネットワークに送信されるため、個々のネットワークのバス負荷が軽減されます。SAE J1939 のアプリケーションには、固有のパラメーターに合わせた特別なマッピングテーブルが提供されます。データ多重化/逆多重化機能により、例えば CAN FD データを複数の標準 CAN メッセージにマッピング(Demultiplexing)したり、逆に標準 CAN メッセージを CAN FD データにマッピング(Multiplexing)することができます。
Action Rules
受信メッセージやデバイス、または CAN バスステータスイベントに応じて、メッセージ(CAN、CAN、CAN FD)の送信やデバイス設定の変更、デバイスの LED の切り替えなど、さまざまな動作を自動的に実行することができます。Action Rules は、Windows ベースのデバイス設定ツールのイベントや動作に関する直感的なドロップダウンメニュー、または LUA スクリプトを使って作成されます。
クラウド接続のための MQTT
CAN@net NT の MQTT 機能によって、デバイスステータス、CAN/CAN FD データにかかわらず、Action Rules リストを使用して簡単に設定できるクラウドにさまざまな情報を転送することができます。無償で使用できるブローカーサービスや APP(アプリ)を使用して、ステータスメッセージやシステム値をスマートフォンや他のデバイスに簡単に送信することも可能です。
サイクリック伝送
サイクリック伝送機能でメッセージを周期的に転送することができます。メッセージとサイクルタイムの両方をひとつの Cyclic Transmission テーブルで定義します。
設定
CAN@net NT の設定とファームウェアのアップロードは、USB または Ethernet インターフェースから Windows 設定ツールを使用して実行します。このツールにより、プログラミングスキルがなくても、フィルターやマッピング、多重化、変換ルールを簡単に設定することができます。

CANbridge NT および CAN@net NT 向け Windows 対応設定ツール